宮城県仙台市の弁護士・法律事務所です。相続、労働、交通事故などご相談ください。

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【労働問題】【判例・裁判例】妊娠中の軽易業務への転換としての異動を契機とする降格の有効性

  Xは、平成6年3月21日、医療介護事業等を行う消費生活協同組合Yとの間で、理学療法士として理学療法の業務に従事することを内容とする期間の定めのない労働契約を締結し、A病院の理学療法科(後にリハビリテーション科に名称が変更)に配属されました。Xは、患者の自宅を訪問してリハビリテーション業務を行う訪問リハビリチームや病院内においてリハビリテーション業務を行う病院リハビリチーム等での勤務...

【遺言】【判例・裁判例】印影のない遺言書への押印行為と相続欠格

  A死亡の翌日ころ、Aの遺言公正証書を入れた封筒の中にこれを訂正する趣旨のA自筆の遺言証書があるのを妻X1が発見しましたが、自筆証書遺言にはA名下に押印がなく、訂正印、契印もありませんでした。 X1は、この自筆遺言証書がAの先妻の子Bの夫とX1、X2、Yらとの間の訴訟にとってX1ら側に有利なものと考え、必要箇所にAの印を押して方式を備えた遺言書の外形を整え、検認手続をすませました。...

【相続放棄】【判例・裁判例】相続放棄と後見人の利益相反行為

  Aが死亡し、相続人として、11人の子がいました。長男Bが病気の二男Cと未成年のXら4名の面倒をみるかわりに、B以外の兄弟姉妹は相続を放棄することになりました。そして、Xら4名については、その後見人に選任された三男Dが相続放棄の手続をとり、その他の相続人についても相続放棄の手続をとられました。 ところが、間もなくBも死亡し、Bの子らは相続を放棄して、Bの妻YがBを単独で相続しました...

【交通事故】【判例・裁判例】パトカーの追跡行為の違法性

  Y県の巡査3名は、パトカーで機動警ら中、A運転の速度違反を犯している自動車を発見したため、赤色灯を点灯し、サイレンを鳴らして追跡を開始しました。A運転自動車は逃走後停止しましたが、巡査らが歩み寄ったところ、突如Uターンして時速100キロで逃走を再開しました。そのため、パトカーは、再び赤色灯をつけ、サイレンを鳴らして、追跡を再開しました。 その後、A運転自動車は、逃走中に赤信号を無...

【相続】【判例・裁判例】死因贈与の取消と民法1022条

  Aには、妻Yと、子Xらがいました。Aは、生前、Yに対し、書面によって自己所有不動産の死因贈与をしましたが、Yとの関係が冷却したので、死因贈与の取消をしました。他方、Yは、上記死因贈与に基づき、当該不動産について仮登記手続をしました。 そのような状況でAが死亡したため、Xらは、Yに対し、当該死因贈与契約の不存在の確認とYのなした仮登記の抹消登記手続を求めて裁判を起こしたところ、死因...

【遺留分】【判例・裁判例】遺留分減殺請求権の行使の効果として生じた目的物返還請求権等の消滅時効

  Aは、昭和47年11月15日、自己所有の土地の持分を長男Yに遺贈する旨の遺言をし、同月23日に死亡しました。 Aの二男Xは、同遺贈の存在を知った後、昭和48年5月、同遺贈について遺留分減殺請求の意思表示をしました。その後、調停の中で、遺留分減殺についてYと協議しましたが、結局不調になりました。 そのため、Xは、昭和50年に、Yに対して、遺留分減殺請求によりAの遺産について持分を...

【交通事故】【判例・裁判例】自動車販売会社の中古車の欠陥についての責任

  X1は、自動車販売会社Yから、中古ダンプカーを庭石運搬用トラックに改造した本件自動車を購入しました。なお、本件自動車は、Yが下取りした中古ダンプカーを整備業者Aに車検整備を依頼するとともに自社で架装を行い、Aを通じて車検を受けたものでしたが、下取り前にすでにテンションアームとブレーキホースの接触でオイル漏れがあったため、当時の所有者が針金でブレーキホースの位置を下回りに改造し、その...

【労災・過労死・過労自死】【判例・裁判例】高血圧性脳出血と業務との間の相当因果関係が認められた事例

  Xは、バス運転手として働いていたところ、昭和63年1月から2月にかけて、スキーバスの運転手をしていました。Xは、この期間、修理のため長時間寒冷に暴露されるなどし、その業務により血圧上昇が繰り返されていました。 Xは、昭和63年2月20日、午前5時に出勤し、午前7時10分ころ出庫してバス運転中の午前8時10分ころ、左手のしびれを感じ、入院しました。Xは、高血圧性脳出血(右視床部出血...

【交通事故】【判例・裁判例】交差点を青信号に従って直進した運転者の注意義務

  Yは、自動車を運転して、対面信号が青色であること、反対方向から進行してきた郵便車が交差点内で直進車の通過を待って右折するために停止していることを確認して交差点内に直進のため進入しました。ところが、郵便車の後続車であるAの運転する原動機付自転車が郵便車の左横を通過して、反対方向からの直進車の有無等を確認しないまま右折しようとしたため、Yの運転する自動車がAの運転する原付と衝突する交通...

【遺言】【判例・裁判例】相続させる趣旨の遺言がある場合の遺言執行者の職務権限

  Aは、土地1~5を所有して死亡しましたが、Aの相続人には、実子Y1、Bら、養子Y2、孫Zらがいました。 Aは、生前、公正証書により全財産をY1に相続させる旨の遺言(旧遺言)を作成していましたが、その後、公正証書により旧遺言を撤回し、新たに遺言(新遺言)を作成しました。新遺言は、(1)土地1をBらに相続させる、(2)土地2~5をY1、Y2に各2分の1ずつ相続させる、(3)その他の財...