オペラ公演を主催する財団法人との間で出演契約を締結した合唱団員の労働組合法上の労働者性
賃金債権と債務不履行に基づく損害賠償債権の相殺の可否
労働問題の判例 最高裁判所第二小法廷 昭和31年11月2日判決 事案の概要 Xは昭和17年10月頃から昭和25年4月末日までY社に勤務していました。 昭和24年10月1日から昭和25年4月末日までのXの給料は1か月5000円、毎月末日払の契約でした。 Y社は営業不振のため昭和24年2月末日休業しましたが、当時従業員に対する給料の未払分があったので、その支払のため、XはY社代表者の依頼...
就業規則に拘束力を生ずるための要件
退職金協定が失効した場合の退職金の支給基準
労働問題の判例 最高裁判所第一法廷 平成元年9月7日判決 事案の概要 Yは、香港に本店を置くいわゆる在日外国銀行であり、東京、大阪等に営業所(支店)を有していました。 Xは、昭和52年6月16日からA社の従業員としてYのB支店に出向し、メッセンジャーとして勤務していましたが、昭和53年12月7日、Yとの間に臨時従業員雇用契約を締結してYの従業員となり、その際、勤続年数としては、昭和52...
被用者の使用者に対する求償の可否
ファーストフード店の店長が管理監督者に当たるか
残業代の裁判例 東京地方裁判所 平成20年1月28日判決 事案の概要 Xは、ファーストフード業者であるY社の直営店の店長を務めていましたが、Y社では、店長を労働時間の規定の適用を受けない管理監督者(労働基準法41条2号)として扱っていたため、Xに対しては、残業代が支払われていませんでした。 そのため、XがY社に対して残業代の支払を求めました。 争点 ファーストフード店の店長が管...
特定の労働組合から脱退する権利を行使しないことを義務付ける合意の有効性
不法残留外国人労働者の逸失利益
労災の判例 最高裁判所第三小法廷 平成9年1月28日判決 事案の概要 在留期間を超えて日本に残留している外国人が就労中に労災事故に被災して後遺障害を残す傷害を負ったため、使用者である会社等に対して損害賠償を求めた事案 争点 一時的に我が国に滞在し将来出国が予定される外国人の逸失利益の算定方法 裁判所の判断の要旨 一時的に我が国に滞在し将来出国が予定される外国人の逸失利益を...
退職金債権の放棄の意思表示の効力
労働問題の判例 最高裁判所第二小法廷 昭和48年1月19日判決 事案の概要 労働者XがY社を辞める際、Y社から求められて「XはY社に対し、いかなる性質の請求権をも有しないことを確認する」旨の記載のある書面に署名してY社に差し入れたところ、Y社はXに対して退職金を支払わなかったため、XがY社に対して退職金の支払いを求める裁判を起こした事案 争点 賃金にあたる退職金債権放棄の効力 ...