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【遺言】【判例・裁判例】遺言無効確認の訴えの適否

  Aには、相続人として、妻B、亡長男の子X1、X2、Y1、子Y2~Y5がいました。 Aは、自筆証書遺言を残して死亡したところ、その遺言の内容は、土地、家屋等の財産を特定の相続人のみに与えるというものでしたが、それが誰であるのか明記されていませんでした。 その後、Bが死亡しましたが、相続人の間で遺言の有効性が争点になったので、XらがYらに対して遺言無効確認の訴えを起こしたところ、遺...

【交通事故】【判例・裁判例】女子の事故死と妻として家事に専念する期間における財産上の損害

  Y1社の被用者であるAは、事業用大型貨物自動車を運転中、7歳の女子であるBに接触する交通事故を起こし、そのためBが頭蓋骨骨折の傷害を受けて死亡してしまいました。 そのため、Bの両親であるX1、X2がY1社及びY1社の代表取締役であるY2に対して損害賠償を求める裁判を起こしたところ、事故死した女子が将来妻として家事に専念するであろう期間中に財産上の損害が生じるといえるか、及びその損...

【遺言】【判例・裁判例】遺言者の生前の遺言無効確認の訴えの適否

  Xは身寄りがなく、Yが主宰する寺で老後を送り、Yの庇護扶養を受けることになり、数年間同居していました。そして、Xは、公正証書により、Yに対して自己が所有する家屋を遺贈しました。 しかし、XとYは不和となり、XはYのもとを去りました。そのため、XがYに対し、上記遺言が無効であることの確認を求める裁判を起こしたところ、遺言者生前の遺言無効確認の訴の適否が問題になりました。 これ...

【労災・過労死・過労自死】【判例・裁判例】過労自殺と使用者の損害賠償責任

  Xらの長男Aは、大学卒業後の平成2年4月、大手広告代理店であるY社に入社しました。 Aは、Y社のラジオ関係部署に配属されましたが、当初から、長時間にわたる残業を行うことが常況となっており、これは次第に悪化する傾向にありました。Y社においては、残業時間は従業員が自ら申告することとされていたところ、Aの申告した残業時間の月間合計の値は、三六協定で定められた上限の前後となっていましたが...

【相続】【判例・裁判例】相続人名義の取引履歴の提出義務

  Xら及びBは、Aの相続人です。 Aは、生前、Bに対して自己の財産を遺贈する公正証書遺言を残していました。また、Bは、Aの生前、Aの5つの預貯金口座のうち4口座の通帳を保管していたところ、これらの口座から多額の使途不明の出金がありました。 このような状況下で、Xらは、Aから遺贈を受けたBに対し、遺留分減殺請求権を行使して、遺産に属する不動産につき共有持分権の確認や共有持分移転登記...

【交通事故】【判例・裁判例】不法行為による損害と墓碑建設および仏壇購入の費用

  X1、X2夫妻の長女Aは、道路横断中にY1社の被用者Y2が運転するY1社所有の自動車に轢かれるという交通事故に遭い、死亡してしまいました。 そのため、X1、X2は、Y1社に対しては自賠法3条に基づき、Y2に対しては民法709条に基づき損害賠償を求める裁判を起こしたところ、墓碑建設および仏壇購入の費用が損害として認められるかが問題になりました。 これについて、裁判所は、不法行...

【遺留分】【判例・裁判例】相続人が被相続人から贈与された金銭を特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合の受益額算定の方法

  亡Aには共同相続人としてX、Yがいました。 Xは、Aが生前行なったYに対する不動産の贈与等によって遺留分を侵害されたとしてYに対し不動産につき遺留分減殺の意思表示をしました。Xは、それにより、不動産贈与の効力は消滅し、不動産所有権は遺留分権利者たるXに帰属した、と主張して、Yに対し不動産所有権移転登記手続およびその引渡を求めて裁判を起こしました。 これに対し、Yは、XがAから生...

【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】実作業に従事していない仮眠時間が労働時間にあたるか

  Xらは、ビル管理会社Y社の従業員として、Y社が管理を受託したビルに配属され、ボイラー等の運転・管理、電気・空調設備等の保守、点検、ビル内巡回監視等の業務に従事していました。Xらの勤務のうち、月数回は午前9時から翌日同時刻までの24時間連続勤務で、その間、仮眠時間が連続7~9時間与えられていました。Xらは、仮眠時間中も、配属先のビルからの外出を原則禁止され、飲酒も禁止されており、ビル...

【相続】【判例・裁判例】民法891条5号の遺言書の隠匿に当たらないとされた事例

  Aは、二男Y及び妻Bと共に暮らしていましたが、Bと相談の上遺言をすることにしました。そして、昭和42年2月22日、Bの実家の当主C、Aの家の菩提寺の住職及びYを同行して公証人役場に赴き、遺言公正証書の作成を嘱託しました。そこで、公証人は、C及び住職の2人を証人として、「Aは、所有不動産のうち土地80坪を長女Dに、その余の不動産すべてをYに各遺贈し、Cを遺言執行者に指定する。」との趣...

【交通事故】【判例・裁判例】後遺障害による逸失利益の算定に当たり交通事故後の別の原因による被害者の死亡を考慮することの許否2

  Aが自動二輪車を運転して走行中、Y1が普通貨物自動車を運転して沿道にあるY2社経営のガソリンスタンド敷地内から、Y2社の従業員の誘導で、A運転の自動二輪車の走行車線上に進入しました。そのため、AはY1運転の普通貨物自動車との衝突を回避しようとして急制動し、転倒する交通事故を起こしてしまいました。Aは、これにより左膝と右手の指を骨折し、後遺障害を残して症状が固定しました。ところが、当...