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【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】固定残業制の有効性3

  Xは、人材派遣を業とするY社に雇用されて派遣労働者として就労していました。XとY社間で締結された雇用契約には、基本給を月額41万円とした上で、月間総労働時間が180時間を超えた場合にはその超えた時間につき1時間当たり2560円を支払うが、月間総労働時間が140時間に満たない場合にはその満たない時間につき1時間当たり2920円を控除する旨の約定がありました。 そして、月間180時間...

【遺言】【判例・裁判例】不倫な関係にある女性に対する包括遺贈と公序良俗

  Aには、妻X1と娘X2がいましたが、昭和40年ころから別居するようになりました。Aは、昭和41年ころに36歳年下のYと知り合い、昭和44年ころからは半同棲の状態になりました。 そのような状況で、Aは、昭和49年8月21日、X1、X2、Yに対し遺産の各3分の1を遺贈する内容の遺言を残して死亡しました。 そのため、X1、X2が、Yに対し、Aの残した遺言の無効確認を求める裁判を起こし...

【交通事故】【判例・裁判例】動物による事故2

  Xは、昭和51年4月27日、原動機付自転車を運転して、時速約40キロメートルで走行中、前方約41メートルの道路中央付近で、Yの飼育するシェパード犬(体長約1メートル、体重約15キログラム)が道路端を歩行中のAに向って吠えているのを発見しました。その犬は、Yが散歩に連れて行こうとして、自宅の檻から出したところ、県道に飛び出したものでした。 Xは、犬と約16メートルの距離に接近したと...

【遺言】【判例・裁判例】受遺者の選定を遺言執行者に委託する遺言の効力

  Aには、法定相続人として妹であるYらがいましたが、AとYらは長らく絶縁状態でした。 Aは、昭和58年2月28日、Xに遺言の執行を委嘱する旨の自筆証書遺言を作成した上、これをXに託すとともに、同年3月28日、遺産は一切の相続を排除し、全部を公共に寄与する旨の自筆証書遺言を作成し、Xに託しました。 Aは昭和60年10月17日に死亡したため、Xは遺言書の検認を受け、Yらに対してAの遺...

【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】固定残業制の有効性2

  Xらは、Y社に雇用されてタクシー運転手として働いていました。 Xらの勤務体制は、隔日勤務で、所定労働時間が午前8時から翌日午前2時まで、このうち2時間が休憩時間でした。Xらの賃金は、月間水揚高に一定率の歩合を乗じて得た金額を翌月5日に支払うというもので、歩合の率は、勤務歴によって異なりますが、最高で46パーセント、最低で42パーセントでした。 そして、Xらが時間外又は深夜の労働...

【遺言】【判例・裁判例】同一証書に記載された2人の遺言の一方に方式違背がある場合と共同遺言禁止

  A・B夫婦には、X1、X2、Y1~Y4などの9名の子がいました。 Aは、亡くなる直前にBとの連名で自筆遺言証書を作成しましたが、Bの署名も含めてAが作成していました。その遺言の内容は大きく分けて2つあり、その1つ、はA所有の不動産の主なもの5筆についてY1~Y4のうちからそれぞれ相続すべき者を定めたことで、もう1つは、Bよりも先にAが死亡したときは、BにAの全財産を相続させるとい...

【交通事故】【判例・裁判例】動物による事故

  小学校2年生(7歳)であるXは、自転車に乗って同級生と遊んでいました。Xの乗っていた自転車は、Xの身体に比してやや大きすぎ、Xは操縦にも十分慣れていませんでした。 Xが遊んでいた場所の近くの家では、体長約40センチメートル、体高約20センチメートルのダックスフント系の愛玩犬を飼っていましたが、買主がYが首輪から鎖を外したところ、犬はYの手を離れて道路に走り出て、Xの運転する自転車...

【遺留分】【判例・裁判例】相続人に対する遺贈と1034条の目的の価額

  Aは多数の不動産を残して死亡しました。Aの相続人としては、妻X、長男Bの代襲相続人B1~B4、長女C、二女D、三女E、四女Y、五女Fの10人がいました。 Aは、その遺産について、計5億6000万円相当の複数の不動産をYに2分の1、B1~B4に2分の1の割合で相続させ、3億8757万6000円相当の不動産をC、D、E、Fに等分で相続させ、8695万9000円相当の預貯金等をXに相続...

【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】固定残業制の有効性

  Xは昭和58年6月にY社に入社しました。 Y社における労働時間は、午前8時30分から午後5時までのうち休憩時間1時間を除く7時間30分で、労働基準法所定の1日8時間以内であっても、1日7時間30分を超える労働時間につき通常の労働時間又は労働日の賃金の2割5分の割増賃金を支払うとの確立した慣行が存在していました。 ところが、Y社は、Xに対し、昭和58年10月から昭和60年4月まで...

【遺言】【判例・裁判例】公正証書遺言の方式

  Aは、妻Y1、子Y2、X1らと別居し、X2と同居して、X2と生計を共にしていましたが、昭和37年6月ころから病気で寝ているようになりました。そのため、Aは、自分の死後、X2と妻子の間に財産上の紛争が生じることを恐れ、X2と相談した結果、自己の主な財産である不動産をY1、Y2、X1、X2の4名に均等に分ける旨の公正証書遺言をすることにし、X2にその作成を依頼しました。 X2は、同年...