宮城県仙台市の弁護士・法律事務所です。相続、労働、交通事故などご相談ください。

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【交通事故】【判例・裁判例】落石事故の場合の道路管理の瑕疵

  本件国道の山間部の区間は、道路の山側は切り立った崖になっていて、頁岩の長年の自然風化のために、しばしば落石、崩土が見られる状態でした。 昭和38年6月13日、本件国道の山側の上方、道路からの斜距離約77メートルの箇所が、幅約10メートル、高さ約2メートルにわたって崩壊し、相当量の土砂とともに大小20個くらいの岩右が落下しました。Aは、Bを助手席に乗せて、たまたまそこを進行していま...

【相続放棄】【判例・裁判例】相続放棄の無効

  X社は、Aに対して売掛金債権を有していましたが、昭和24年3月23日に、Aは死亡してしまいました。そのため、X社はAの相続人であるY1、Y2に対して上記売掛金債権を請求する裁判を起こし、その訴状は、昭和26年3月6日に送達されました。 Y1、Y2は、同日に自己のために相続開始があったことを知ったとして、同年4月4日に家庭裁判所に対して相続放棄の申述をし、これが同月12日に受理され...

【労災・過労死・過労自死】【判例・裁判例】くも膜下出血と業務との間の相当因果関係が認められた事例

  Aは、鉄道を専門とする電気工事業を営むB社に入社しました。Aは、工事に関する受注、監督、専属下請業者の調整・決定等に従事していましたが、Aが従事していた業務には昼間勤務と夜間勤務があり、昼間勤務では、主に現場説明会への出席、書類提出、打ち合わせ、事故対策、現場調査、防護、運搬、電柱撤去、入札、検査、あいさつ回り等の営業活動に従事し、夜間勤務では、主に午前1時ころから午前4時ころまで...

【遺言】【判例・裁判例】無効な遺言と死因贈与

  Aは、自分の病床に付き添って看護してくれた親しい仲のXに自分の死後に遺産の一部を贈与したいと考え、自筆の書面を交付しました。その書面は、「YXと2人で半分づつな」と読みとれるだけのもので、Aの署名・押印はあっても日付はありませんでした。当該書面は、Xの手を経て看護婦長に預けられ、病院の記録室に保管されていました。 Aの死後、当該書面は病院からXに返還されました。 このような状況...

【相続】【判例・裁判例】相続分の譲渡と農地法3条1項

  Aは、本件農地を所有していましたが、昭和46年に死亡しました。相続人5名は、各相続持分でこれを相続し、平成3年、本件農地につき相続を原因とする所有権移転登記がなされました。 その後、平成6年に、相続人のうちのAとBが、相続人のうちのXに対して、相続持分の全部を譲渡したため、X、A、Bは、共同して、本件農地について、相続分の贈与を登記原因として、登記官Yに対し、共有者A、B持分全部...

【相続】【判例・裁判例】死因贈与の取消しが認められなかった事例

  本件土地は、Aの所有名義に登記されていましたが、Aの弟であるBが占有耕作していました。 Aは、本件土地は登記名義どおり自己の所有に属する旨主張し、Bに対して、本件土地の明渡し及び損害賠償の支払を求める裁判を起こしました。第一審でAは敗訴しましたが、控訴審の中で、Bは本件土地がAの所有であることを承認すること、AはB及びその子孫に対し本件土地を無償で耕作する権利を与え、B及びその子...

【交通事故】【判例・裁判例】自動車の同乗者に対する国の安全配慮義務の有無

  陸上自衛隊員Aは、自分の隊に別の隊から派遣され、その勤務を終えた隊員を原隊に送り届けるため、トラックを運転しました。その際に、操縦の見学等のために部下であるBに同乗を命じました。 走行中、Aは、雨のために路面が濡れていたばかりでなく、道路の補修工事に際して塗布したアスファルトが路面に付着し、路面が極めて滑走しやすい状況にあったにもかかわらず、路面にアスファルトが付着していたのを看...

【相続】【判例・裁判例】非嫡出子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする規定と憲法14条1項

  Aは、平成13年7月に死亡し、相続が開始したところ、Aの相続人としては、妻B、AとBとの間の子であるX1、X2、AとBの間の子亡Cの代襲相続人X3、X4、AとDの間の非嫡出子Y1、Y2がいました。 その後、Bが死亡し。X1~X4がBを相続したため、非嫡出子の法定相続分を嫡出子の法定相続分の2分の1とする民法900条4号ただし書前段の規定によると、Aの相続についての法定相続分は、X...

【相続】【判例・裁判例】書面によらない死因贈与の贈与者死亡後の取消し

  AとB夫婦の間には子がいませんでした。Aの死後、Bは亡Aの甥であるXら夫婦と養子縁組を結びましたが、次第に疎遠となりました。 その後、Bは、亡Aの甥C夫婦と共にD弁護士の事務所に行き、D弁護士に、養子のXら夫婦に財産をやりたくなく、Cに対し条件付で全財産を贈与する旨の話をし、D弁護士はそれに基づきメモを取り、Cもこれに異議を唱えず、Bは遺言書の作成をD弁護士に依頼して、公正証書遺...

【労働問題】【判例・裁判例】妊娠中の軽易業務への転換としての異動を契機とする降格の有効性

  Xは、平成6年3月21日、医療介護事業等を行う消費生活協同組合Yとの間で、理学療法士として理学療法の業務に従事することを内容とする期間の定めのない労働契約を締結し、A病院の理学療法科(後にリハビリテーション科に名称が変更)に配属されました。Xは、患者の自宅を訪問してリハビリテーション業務を行う訪問リハビリチームや病院内においてリハビリテーション業務を行う病院リハビリチーム等での勤務...