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【遺留分】【判例・裁判例】生命保険金と遺留分減殺請求

  Aは、保険会社との間で、妻であるX(Aの相続人)を死亡保険金受取人として生命保険をかけていましたが、受取人を父であるY(Aの相続人ではない)に変更しました。そのため、死亡保険金の受取人を変更する行為が遺留分減殺請求(民法1031条)の対象になるかが問題になりました。 これについて、裁判所は、自己を被保険者とする生命保険契約の契約者が死亡保険金の受取人を変更する行為は、民法10...

【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】賃金全額払いの原則と合意による相殺

  Zは、Y社に在職中、Y社の住宅財形融資規程に則り、元利均等分割償還、退職した場合には残金一括償還の約定でY社及び銀行から貸付けを受け、また、Zの所属する労働組合の内規に則り、上記と同様の約定で労働金庫からも貸付けを受けました。その際に、ZはY社に対し、銀行からの借入金及び労金からの借入金につき、各金融機関に対する残金の一括返済を委任しました。 その後、Zは負債の返済に追われ、破産...

【相続】【判例・裁判例】慰謝料請求権の相続性

  Y会社の従業員Aが、自動車運転中にBに衝突し、その後Bは亡くなりました。Bの相続人であるXらがYに対してBのYに対する慰謝料請求権を相続したとして損害賠償請求訴訟を起こしましたが、その中で、慰謝料請求権が相続されるのかが問題なりました。 これについて、裁判所は、不法行為による慰謝料請求権は、被害者が生前に請求の意思を表明しなくても、相続の対象となる旨判断しました。 (最...

【相続】【判例・裁判例】遺産確認の訴えの適法性

  Aが亡くなり、Aの相続人の間で、特定の財産がAの遺産に属するかどうかで争いになり、Aの遺産に属すると主張する相続人が当該財産がAの遺産に属することの確認を求めて裁判を起こしたところ、遺産確認の訴えの適法性が問題になりました。 これについて、裁判所は、共同相続人間において特定の財産が被相続人の遺産に属することの確認を求める訴えは適法である旨判断しました。 (最高裁判所昭和...

【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】賃金過払による不当利得返還請求権と賃金債権の調整的相殺の可否

  Xらは、Y県の公立学校の教職員でした。 Xらの給料および暫定手当は、毎月21日にその月分を、勤勉手当は毎年6月15日および12月15日に支給されることとなっていました。 昭和33年9月5日から同月15日までの間に、Xらは一定期間職場離脱をしました。 しかし、Y県は、Xらの勤務しなかった期間について減額すべき金額を減額せずに、9月分の給料および暫定手当ならびに12月の勤勉手当を...