【交通事故】【判例・裁判例】元請業者の運行供用者責任
貨物運送を業とする元請運送会社Y1は、下請運送会社Y2所有の大型貨物自動車を運転手つきで借り上げ、貨物運送にあたらせていたところ、当該自動車が運送途中で交通事故を起こし、被害者が死亡してしまいました。そのため、被害者の遺族がY1、Y2に対して損害賠償請求訴訟を起こしたところ、Y1が自動車損害賠償保障法3条の運行供用者責任を負うかが問題になりました。
これについて、裁判所は、下請運送会社の被用者が、元請運送会社発行の運行表の指示に従い、その指揮監督に服して元請運送会社の有する定期路線の運送業務に従事していたなどの事実関係のもとにおいては、右被用者が右業務遂行中に起こした事故につき、元請運送会社は自動車損害賠償保障法3条による運行供用者責任を負う旨判断しました。
(最高裁判所昭和50年9月11日第一小法廷判決)
交通事故に関して、元請業者の運行供用者責任についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。
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