【交通事故】【判例・裁判例】レンタカー業者の運行供用者責任
レンタカー業者Yからマイクロバスを借りて運転中のAが、自動車を運転中のXに追突する交通事故を起こし、Xに頸椎鞭打ち損傷を負わせてしまいました。XがYに対して自動車損害賠償保障法3条の運行供用者責任に基づいて損害賠償を求めて裁判を起こしたところ、Yに運行供用者責任があるのかが問題になりました。
これについて、裁判所は、自動車賃貸業者が、自動車を賃貸するにあたり、借主につき免許証の有無を確認し、使用時間、行先を指定させ、走行距離、使用時間に応じて預り金の名目で賃料の前払をさせ、借主が途中で使用時間、行先を変更する場合には、賃貸業者の指示を受けるため返還予定時刻の3時間前に連絡させ、車両の整備は賃貸業者の手で行われ、賃貸中の故障の修理も原則として賃貸業者の負担であったなどの事実関係があるときは、賃貸業者は、借主の運行による事故につき、自賠法3条による運行供用者としての責任を免れない旨判断しました。
(最高裁判所昭和50年5月29日第一小法廷判決)
交通事故に関して、レンタカー業者の運行供用者責任についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。
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