宮城県仙台市の弁護士・法律事務所です。相続、労働、交通事故などご相談ください。

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【労働問題】【判例・裁判例】採用の自由

  XはY社の社員採用試験に合格し、大学卒業と同時にY社に3か月の試用期間を設けて採用されました。しかし、試用期間の満了直前に、入社試験の際に学生運動に関する経歴を秘匿し虚偽の申告をしたことを理由として本採用を拒否されました。 そのため、XがY社に対して、契約上の地位の確認を求めて裁判を起こしたところ、その中で、特定の思想、信条を有することを理由とする雇入れの拒否は許されるか、企業者...

【交通事故】【判例・裁判例】不法行為により死亡した者の相続人が加害者に対し死亡者の得べかりし普通恩給及び国民年金(老齢年金)をその逸失利益として請求することの可否

  X1社の従業員X2が、道路側帯から約80センチメートルはみ出して駐車中の大型貨物自動車を駐車中、同車の後部に、A(当時64歳)運転の原動機付自転車が追突する交通事故を起こし、Aは即死してしまいました。 X1、X2が、Aの相続人であるYらに対して、本件損害はYらが自賠責保険から支払いを受けた金額により全額填補されているとして債務不存在確認を求める裁判を起こしたところ、不法行為により...

【交通事故】【判例・裁判例】無職で勤労意欲の乏しい者の逸失利益

  Y1社の従業員Y2が運転していた小型貨物自動車が、自転車を押して通行中のAと衝突する交通事故を起こし、Aは翌日死亡してしまいました。そのため、Aの子X1、X2とX1、X2の母であるX3がY1、Y2に対して損害賠償を求める裁判を起こしたところ、無職で勤労意欲に乏しかったAの逸失利益が認められるかが問題となりました。 これについて、裁判所は、事故死の被害者がその生前病弱で勤労意欲...

【相続】【判例・裁判例】定額郵便貯金債権が遺産に属することの確認を求める訴えの確認の利益

  Aは平成15年3月に死亡したところ、Aの遺産には定額郵便貯金債権がありました。Aの相続人にはXら、Yらがいましたが、Yらは当該定額郵便貯金債権がAの遺産であることを争っていました。 そのため、XらがYらに対して当該定額郵便貯金債権がAの遺産に属することの確認を求める裁判を起こしたところ、定額郵便貯金債権が遺産に属することの確認を求める訴えの確認の利益の有無が問題になりました。 ...

【交通事故】【判例・裁判例】個人会社の代表者の負傷と加害者に対する会社の損害賠償の請求

  Yは、スクーターを運転中に交通事故を起こし、Aを負傷させてしまいました。 AはX会社の代表者ですが、X会社は、会社とは名ばかりの、俗にいう個人会社でした。X会社は、形式上その代表者であり、実質上は会社即個人という関係にあるAの受傷により、経営不振となってしまいました。 そのため、X会社がYに対して損害賠償を請求する裁判を起こしたところ、Aの負傷によってX会社に生じた損害をYが賠...

【相続】【判例・裁判例】再転相続における特別受益の考慮

  Aは平成7年12月7日に死亡しました(第1次相続)。Aの相続人としては、配偶者B、子X、Y1、Y2がいました。 しかし、Aについての遺産分割終了前に、Bが平成10年4月10日に死亡しました(第2次相続)。Bの相続人としては子X、Y1、Y2がいました。 そのため、Xが第1次相続、第2次相続について遺産分割の審判を申し立てました。その審判の中で、Xが第1次相続についてはY1、Y2が...

【相続放棄】【判例・裁判例】民法921条3号にいう相続財産と相続債務

  Xは、昭和49年7月ころ、Aとの間で、A所有土地を360万円で買い受ける契約をし、代金を支払いしました。そして、Aが司法書士であったことから、XはAに所有権移転登記手続を依頼しましたが、Aは手続をしないまま昭和52年1月25日に土地をBに売却し、同年9月16日に死亡しました。 Aの相続人であるY1~Y3は、同年12月16日に家庭裁判所に限定承認の申述をしましたが、甲のXに対する債...

【不当解雇・雇止め・退職勧奨】【判例・裁判例】有罪判決から約27年経過した公務員の失職扱いの有効性

  Xは、郵政事務官として採用され、A郵便局に勤務して郵便集配業務に従事していました。ところが、採用になる約8か月前の学生時代にベトナム反戦行動に参加し、その際犯した公務執行妨害罪により、採用から約7か月後の昭和48年12月7日に懲役4月、執行猶予2年間の有罪判決を受け、同判決は確定しました。 Xは、有罪判決を受けた事実を隠してその後も勤務を継続していたところ、任命権者であるA郵便局...

【遺留分】【判例・裁判例】財産全部を相続させる遺言がある場合の遺留分侵害額算定における相続債務額の加算の可否

  Aは、平成15年7月、その所有する財産全部をYに相続させる旨の公正証書遺言を行い、同年11月に死亡しました。Aの法定相続人は、子であるXとYでしたが、Aの遺言に基づき、Aの死亡後、遺産全部の権利が直ちにYに承継されました。 平成16年4月、XはYに対して遺留分減殺請求権を行使する旨の意思表示をしました。 他方、Yは、平成16年5月、Aの遺産である不動産について相続を原因とするA...

【遺言】【判例・裁判例】遺言の撤回と復活

  XらとYは、平成3年11月15日に死亡したAの子です。 Aは、遺産の大半をYに取得させる甲遺言をした後、乙遺言をもって甲遺言を撤回し、更に、乙遺言を無効とし甲遺言を有効とする旨の丙遺言をしました。そして、Yは、甲遺言に基づいて、Aの遺産である不動産について所有権移転登記手続を行いました。 そのため、Xらは、甲遺言は乙遺言によって撤回され失効したと主張し、Yに対して、甲遺言の無効...