宮城県仙台市の弁護士・法律事務所です。相続、労働、交通事故などご相談ください。

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【交通事故】【判例・裁判例】同乗中の妻の他人性

  Xは、夫Aの運転する自動車の助手席に同乗中、Aの過失により道路から自動車が転落したため、怪我をしました。 当該自動車は、Aが自己使用のために、Aの費用と名義で購入したもので、運転もAがしていました。そして、Xは当該自動車に同乗することもまれであり、運転免許も持っておらず、運転を補助する行為もしていませんでした。 また、Aは、当該自動車についてY保険会社と自賠責保険契約を締結して...

【交通事故】【判例・裁判例】泥棒運転の場合の同乗者の他人性

  A、Bは、公道上に半ドア状態で駐車されている自動車を見つけ、Aが運転席に,Bが助手席に乗り込みました。そして、Aは、エンジンキーが差し込まれたままであるのを見つけたため、自動車を発進させたところ、約150メートル進んだ地点で電信柱に激突するという交通事故を起こしし、助手席に乗っていたBが死亡してしまいました。 なお、本件自動車は、C社の従業が、帰社後、同社の社長が使用すると思い、...

【交通事故】【判例・裁判例】運転代行業者の運転する自動車に同乗中の使用権者の他人性

  Xは、自己が勤めるA社所有の自動車を貸与され、業務及び私用のため常時使用することを許されていました。Xは、帰宅途中にスナックで飲酒したため、運転代行業者であるBに自動車を自宅まで運転することを依頼しました。Bは、これを引き受け、代行運転者としてCを派遣しました。Cは、自動車にXを乗せて運転中、交通事故を起こし、それによりXは負傷し、右眼を失明してしまいました。 そのため、Xが、当...

【交通事故】【判例・裁判例】自動車同乗中の所有者の他人性

  Aは、友人たちを自己所有自動車に乗せてスナックに行きました。スナックで飲食後、Aは、友人たちを最寄りの駅に送った後で帰宅するつもりで自動車の運転席に座ろうとしたところ、Y1から、駅まで自動車を運転させてほしいと強く頼まれ、渋々Y1に自動車の鍵を渡し、自分は後部座席に座りました。 ところが、Y1は、運転操作を誤り、自動車をガードレールに激突・横転させる交通事故を起こし、Aが死亡して...

【交通事故】【判例・裁判例】会社所有自動車に同乗していた取締役の他人性

  X社は自動車を所有し、社員の送迎や用具の運搬に使用していました。X社の代表取締役の二男で、X社の取締役であるAは、X社の従業員であるBからトルコ風呂に行こうと誘われて、AがX社所有自動車を運転し、Bを同乗させて出かけましたが、途中で接触事故を起こしたため、Bに運転を交代してもらいました。しかし、BがX社所有自動車を運転中、Bの前方不注視等の過失により交通事故を起こしてしまい、同乗し...

【交通事故】【判例・裁判例】交通事故と医療過誤の競合

  Xらの子Aは、交差点でB運転のタクシーと衝突する交通事故で頭部等に傷害を負い、救急車でY病院に搬送されてC医師の診察を受けました。C医師は、頭部レントゲン撮影などの診察により、頭蓋骨骨折はないとの判断の下に、左頭部打撲挫傷、顔面打撲の診断と治療をし、付き添っていた母親に「何か変わったことがあったら来て下さい。」等の一般的な注意を与えて帰宅させました。 帰宅後、Aは、夕食も食べずに...

【交通事故】【判例・裁判例】交通事故と自殺の間の相当因果関係の有無

  Aは、自動車を運転中、前方不注視のためセンターラインを越えて進入してきたY1運転(Y2所有)の自動車に衝突されるという交通事故に遭い、頭部打撲・左膝蓋骨骨折・頚部捻挫等の傷害を負いました。Aは、入通院して治療を受けた結果、身体の運動機能は順調に回復しましたが、頭痛・項部痛・眼精疲労等の後遺症が残りました。 Aは、本件事故の態様がY1の一方的過失によるものであって大きな精神的衝撃を...

【交通事故】【判例・裁判例】事故の競合の場合の責任の割合

  Xは、タクシーを運転中に、A運転のタクシーに追突されるという交通事故に遭い、むち打ち症の傷害を被り、1か月の安静加療を要するものと診断されました(第一事故)。 約1か月後に、Xが自動車を運転していたところ、Y運転の自動車に衝突され、外傷性頸椎症候群、両側根性坐骨神経痛を伴う頸部捻挫の傷害を負いました(第二事故)。 Xが、Yらに対して、損害賠償請求の裁判を起こしたところ、事故が競...

【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定にあたって被害者の身体的特徴を斟酌することの可否

  Xは自動車を運転中、Yが運転する自動車に追突されるという交通事故に遭い、運転席のシートに頭部を強く打ちつけ、頚椎捻挫、頭頚部外傷症候群による視力低下などの傷害を負いました。 Xは、平均的体格に比して首が長く、これに伴う多少の頚椎不安定症があるという身体的特徴を有していましたが、この身体的特徴に交通事故による衝撃が加わってXの上記傷害が発生したか、または、上記傷害について症状を悪化...

【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定にあたって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否2

  Xは、タクシーを運転中、Yが運転する自動車に追突されるという交通事故に遭い、頸椎捻挫、腰椎捻挫と診断され、151日間入院しましたが、頸部運動制限、頸部痛等の症状は改善されず、退院後も1年5か月通院し、事故の1年10か月後に後遺障害固定とされました。Xはその後も通院を続け、他の病院に転院しましたが、そこでの検査の結果、Xの頸椎に後縦靭帯の骨化が発見され、事故直後のレントゲン写真からも...