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【交通事故】【判例・裁判例】交通事故と医療過誤の競合

  Xらの子Aは、交差点でB運転のタクシーと衝突する交通事故で頭部等に傷害を負い、救急車でY病院に搬送されてC医師の診察を受けました。C医師は、頭部レントゲン撮影などの診察により、頭蓋骨骨折はないとの判断の下に、左頭部打撲挫傷、顔面打撲の診断と治療をし、付き添っていた母親に「何か変わったことがあったら来て下さい。」等の一般的な注意を与えて帰宅させました。 帰宅後、Aは、夕食も食べずに...

【交通事故】【判例・裁判例】交通事故と自殺の間の相当因果関係の有無

  Aは、自動車を運転中、前方不注視のためセンターラインを越えて進入してきたY1運転(Y2所有)の自動車に衝突されるという交通事故に遭い、頭部打撲・左膝蓋骨骨折・頚部捻挫等の傷害を負いました。Aは、入通院して治療を受けた結果、身体の運動機能は順調に回復しましたが、頭痛・項部痛・眼精疲労等の後遺症が残りました。 Aは、本件事故の態様がY1の一方的過失によるものであって大きな精神的衝撃を...

【交通事故】【判例・裁判例】事故の競合の場合の責任の割合

  Xは、タクシーを運転中に、A運転のタクシーに追突されるという交通事故に遭い、むち打ち症の傷害を被り、1か月の安静加療を要するものと診断されました(第一事故)。 約1か月後に、Xが自動車を運転していたところ、Y運転の自動車に衝突され、外傷性頸椎症候群、両側根性坐骨神経痛を伴う頸部捻挫の傷害を負いました(第二事故)。 Xが、Yらに対して、損害賠償請求の裁判を起こしたところ、事故が競...

【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定にあたって被害者の身体的特徴を斟酌することの可否

  Xは自動車を運転中、Yが運転する自動車に追突されるという交通事故に遭い、運転席のシートに頭部を強く打ちつけ、頚椎捻挫、頭頚部外傷症候群による視力低下などの傷害を負いました。 Xは、平均的体格に比して首が長く、これに伴う多少の頚椎不安定症があるという身体的特徴を有していましたが、この身体的特徴に交通事故による衝撃が加わってXの上記傷害が発生したか、または、上記傷害について症状を悪化...

【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定にあたって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否2

  Xは、タクシーを運転中、Yが運転する自動車に追突されるという交通事故に遭い、頸椎捻挫、腰椎捻挫と診断され、151日間入院しましたが、頸部運動制限、頸部痛等の症状は改善されず、退院後も1年5か月通院し、事故の1年10か月後に後遺障害固定とされました。Xはその後も通院を続け、他の病院に転院しましたが、そこでの検査の結果、Xの頸椎に後縦靭帯の骨化が発見され、事故直後のレントゲン写真からも...

【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定に当たって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否

  Y運転の自動車が、A運転の自動車に衝突するという交通事故が起きました。Aにはこれといった外傷はありませんでしたが、その後記憶喪失に陥り、自宅療養していましたが、外科病院に入院しました。さらに、精神症状の存在を理由に精神科医院に入院し、症状が改善しないまま死亡してしまいました。 Aは、本件事故の1か月前、車内でエンジンをかけたまま仮眠して一酸化炭素中毒にかかり、入院していましたが、...

【交通事故】【判例・裁判例】損害の拡大に被害者の心因的要因が寄与している場合の責任の範囲

  Xは、昭和44年3月、夫が運転する自動車に同乗中にYが運転する自動車に追突されるという交通事故に遭い、外傷性頭頸部症候群の傷害を負いました。Xは、医師から安静加療約50日を要すると言われて入院しましたが、その後も頭痛、頸部痛、肩部痛等多彩な症状を訴え続け、10年以上も入通院を続けました。 XがYに対して、損害賠償の裁判を起こしたところ、損害の拡大に被害者の心因的要因が寄与している...

【交通事故】【判例・裁判例】骨髄炎再発に対する事故の寄与度

  Xは、タクシー乗車中に交通事故に遭い、左大腿骨転子間粉砕骨折、左鎖骨骨折等の障害を負いました。Xは、入通院後に職場に復帰しましたが、ほどなくして左大腿部痛に骨髄炎が発症したため、再度の入院、療養を余儀なくされました。なお、Xは、9歳の時に左大腿部に骨髄炎を発症したことがあり、交通事故後に発症した骨髄炎は、9歳の時の骨髄炎が再発したものでした。 Xが損害賠償を求めて裁判をおこしたと...

【交通事故】【判例・裁判例】「自動車を当該装置の用い方に従い用いること」の意義

  Y社は、A社から、道路下に転落した貨物自動車の引揚げ作業を請け負いました。Y社の従業員Bは、クレーン車を現場道路に停止させ、エンジンを駆動してクレーンを操作し、転落した車の引揚げ作業にあたりました。A社の従業員Cが、クレーンから吊り下げられたワイヤーの先端のフックに転落した車に巻いてあったワイヤーをかけようとしてワイヤー先端のフックを引っ張ったところ、ワイヤーが現場上空に架設されて...

【交通事故】【判例・裁判例】陸送中の自動車の所有者の運行供用者責任

  大型貨物自動車等の販売を業とするY社は、製造中の自動車について車体の架装をA社に注文しました。A社は、車体の架装を完了した後、当該自動車のY社への陸送を、専属的に運送契約を結んでいたB社に注文しました。ところが、B社の被用者Cが陸送のために当該自動車を運転中、交通事故を起こし、Xに傷害を負わせてしまいました。 そのため、Xが当該自動車の所有者であるY社に対して損害賠償請求をしたと...