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【相続】【判例・裁判例】非嫡出子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とする規定と憲法14条1項

  Aは、平成13年7月に死亡し、相続が開始したところ、Aの相続人としては、妻B、AとBとの間の子であるX1、X2、AとBの間の子亡Cの代襲相続人X3、X4、AとDの間の非嫡出子Y1、Y2がいました。 その後、Bが死亡し。X1~X4がBを相続したため、非嫡出子の法定相続分を嫡出子の法定相続分の2分の1とする民法900条4号ただし書前段の規定によると、Aの相続についての法定相続分は、X...

【相続】【判例・裁判例】書面によらない死因贈与の贈与者死亡後の取消し

  AとB夫婦の間には子がいませんでした。Aの死後、Bは亡Aの甥であるXら夫婦と養子縁組を結びましたが、次第に疎遠となりました。 その後、Bは、亡Aの甥C夫婦と共にD弁護士の事務所に行き、D弁護士に、養子のXら夫婦に財産をやりたくなく、Cに対し条件付で全財産を贈与する旨の話をし、D弁護士はそれに基づきメモを取り、Cもこれに異議を唱えず、Bは遺言書の作成をD弁護士に依頼して、公正証書遺...

【相続】【判例・裁判例】死因贈与の取消と民法1022条

  Aには、妻Yと、子Xらがいました。Aは、生前、Yに対し、書面によって自己所有不動産の死因贈与をしましたが、Yとの関係が冷却したので、死因贈与の取消をしました。他方、Yは、上記死因贈与に基づき、当該不動産について仮登記手続をしました。 そのような状況でAが死亡したため、Xらは、Yに対し、当該死因贈与契約の不存在の確認とYのなした仮登記の抹消登記手続を求めて裁判を起こしたところ、死因...

【相続】【判例・裁判例】遺産分割と登記

  Aが死亡し、妻X他10名が相続しました。遺産分割調停により、Aの遺産の内のある不動産について、X他6名が各7分の1の持分を取得する旨の合意が成立しました。 しかし、その登記がなされない間に、Xの債権者らが不動産の仮差押えを申し立て、地方裁判所の嘱託及び債権者の1人の代位申請に基づいて各不動産について法定相続分に応じた持分の所有権保存登記がなされました。そこで、相続人の1部は、上記...

【相続】【判例・裁判例】母の死亡による相続の場合の第三者保護の有無

  Aの非嫡出子X、B、Cは、いずれも他の夫婦の子として届出がされましたが、CはAと養子縁組をしました。 その後、Aが死亡し、X、Bは、Aの非嫡出子として、CはAの養子としてAを相続しました。相続分は、X、Bが各4分の1、Cが2分の1でしたが、XはBの4分の1の持分の譲渡を受けて持分2分の1となりました。ところが、Cは、戸籍上では自己が唯一の相続人となっていたことから、X、Bに無断で...

【相続】【判例・裁判例】共同相続と登記

  亡Aには遺産として宅地、建物、畑があり、亡Aの相続人には、妻X1、子X2、X3、Y1がいました。 Y1の夫Bが、Y1以外の相続人の相続放棄申述書を偽造して、亡Aの遺産についてY1単独名義の相続登記をし、Y2、Y3に対する借入れの担保として、宅地、建物についてY2に対し、畑についてY3に対し、売買予約の仮登記をしました。 そのため、Xらが、Y1に対して単独名義の所有権移転登記の抹...

【相続】【判例・裁判例】債務不履行を理由とする遺産分割協議の解除の可否

  亡Aの相続人である、妻B、子X1~X4、Yは、遺産総額約1億円のうち約4300万円分の遺産をYが取得する等の内容の遺産分割協議を成立させました。また、その際、YがX3、X4と仲良くすること、Bと同居してBを扶養すること等を約束しました。 ところが、Yは、これらの約束を守りませんでした。 そのため、XらがYに対して遺産分割協議の解除を主張して裁判を起こしたところ、債務不履行を理由...

【相続】【判例・裁判例】遺産である可分債権の分割承継

  Aは、Yに対して損害賠償請求訴訟を起こしましたが、裁判の途中で亡くなりました。Aの相続人であるXらがAの起こした裁判を引き継ぎ、Yに対してXらの相続分に応じて支払をするように請求したところ、相続財産である可分債権が共同相続人に当然に分割して承継されるのかが問題になりました。 これについて、裁判所は、相続人数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、そ...

【相続】【判例・裁判例】遺産である金銭が当然に分割承継されるか

  Aは現金6000万円以上を保有したまま死亡したところ、Aには相続人としてXらとYがいました。YはAが保有していた現金を「A遺産管理人Y」名義で銀行に預金しました。 Xらは、遺産分割協議が成立する前に、Yに対して、法定相続分に応じた金銭の支払いを求めて裁判を起こしたところ、相続人が、遺産分割前に、遺産である金銭を保管している他の相続人に対して自己の相続分相当の金銭の支払を請求するこ...

【相続】【判例・裁判例】慰謝料請求権の相続性

  Y会社の従業員Aが、自動車運転中にBに衝突し、その後Bは亡くなりました。Bの相続人であるXらがYに対してBのYに対する慰謝料請求権を相続したとして損害賠償請求訴訟を起こしましたが、その中で、慰謝料請求権が相続されるのかが問題なりました。 これについて、裁判所は、不法行為による慰謝料請求権は、被害者が生前に請求の意思を表明しなくても、相続の対象となる旨判断しました。 (最...