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担保として自動車を預かった者の運行供用者責任

交通事故の判例 最高裁判所第二小法廷 昭和43年10月18日判決 事案の概要 Aは、Yに対する借金の担保として保有する自動車を差し入れました。 Yは当該自動車を保管していましたが、当該自動車はエンジンキーなしで運転できる構造であるのに当該自動車にガソリンを入れたままドアに施錠することもなく屋外に放置しており、Yの従業員が当該自動車を運転することがしばしばありました。 しかし、Yはこれ...

共同不法行為における過失相殺と損害の一部填補が他の共同不法行為者に及ぼす影響

交通事故の判例 最高裁判所第三小法廷 平成11年1月29日判決 事案の概要 Y1が運転するY2所有の普通乗用自動車が第一車線から第二車線に進路変更しようとしたため、第二車線を進行していたA運転の普通乗用自動車(A車)はそれを避けようとして中央線を越えて対向車線に進入し、対向車線を走行してきた普通乗用自動車と正面衝突する交通事故を起こしました。 この事故で、A車に同乗していたBは死亡...

【交通事故】【判例・裁判例】自賠法16条1項に基づく請求と自賠責支払基準の拘束力

  平成15年10月10日午後5時29分ころ、Aの運転する自動車(以下「本件車両」といいます。)が、道路を横断中のBに衝突する事故(以下「本件事故」といいます。)が発生し、Bは本件事故により死亡してしまいました。 Aは、Y社との間で、本件車両を被保険自動車とする自動車損害賠償責任保険契約を締結していました。 Bの相続人であるXは、Y社から、本件事故による損害賠償の支払として、合計1...

【交通事故】【判例・裁判例】共同暴走行為における被害者側の過失

  AとBは中学校時代の先輩と後輩の関係であり、平成13年8月13日午後9時ころから、友人ら約20名と共に、自動二輪車3台、乗用車数台に分乗して、集合、離散しながら、空吹かし、蛇行運転、低速走行等の暴走行為を繰り返しました。Bは、ヘルメットを着用せずに、消音器を改造した自動二輪車にAと二人乗りし、交代で運転をしながら走行していました。 O県警察K警察署のCらは、付近の住民から暴走族が...

【交通事故】【判例・裁判例】自賠法72条1項によりてん補すべき損害額と労災保険法に基づく年金額の控除

  Xは、平成15年11月1日、通勤のために普通乗用自動車を運転中、信号を無視して進行してきた自動車に衝突され、同自動車は、そのまま走り去り行方不明となってしまいました。 Xは、同衝突事故により、頸椎骨折、頸髄損傷、脊髄損傷、外傷性くも膜下出血等の傷害を負い、平成16年12月1日、第7頸髄節残存・以下完全四肢麻痺、膀胱直腸障害、脊柱変形障害等の後遺障害を残して症状固定しました(当時6...

【交通事故】【判例・裁判例】交通事故により被害者に身体傷害及び車両損傷を理由とする損害が生じた場合における消滅時効の起算点

  平成27年2月26日、Xが所有し運転する大型自動二輪車とYが運転する普通乗用自動車が交差点において衝突する事故が発生しました。 Xは、本件事故により頸椎捻挫等の傷害を負い、通院による治療を受け、平成27年8月25日に症状固定の診断がされました。また、Xが運転していた二輪車には、本件事故により損傷が生じました。 Xは、平成30年8月14日、Yに対し、本件事故による損害(身体傷害及...

【交通事故】【判例・裁判例】軍人恩給としての扶助料の逸失利益性

  Aは、夫が第二次大戦に出征して戦死したことにより、いわゆる軍人恩給としての扶助料を受給していました。 Aは、交通事故によって死亡してしまいました。 そのため、Aの相続人であるXらが、加害者に対して、損害賠償を求める裁判を起こしたところ、不法行為により死亡した者が生存していたならば将来受給し得たであろういわゆる軍人恩給としての扶助料の逸失利益性が問題になりました。 これにつ...

【交通事故】【判例・裁判例】被害が生命侵害に至らない場合の近親者の慰謝料請求権

  Yは普通自動車を運転中、X1と接触する事故を起こしました。 この事故により、X1には、頭蓋底骨折、視束萎縮による右眼失明、左眼の裸眼視力0.06、両耳の外傷性感音性難聴、歩行異常等の後遺症が残ってしまいました。 そのため、X1は、Yらに対して損害賠償を請求したほか、X1の両親であるX2、X3が、X1の受傷により精神上甚大な苦痛を被ったとして、Yらに対して慰謝料を請求したところ、...

【交通事故】【判例・裁判例】被害者側の過失

  信号機が設置されている交差点で、X1を同乗させたX1の夫であるX2が運転する自動車と、Y1が運転するY2所有の自動車が衝突する交通事故が発生しました。この交通事故により、X1、X2は傷害を負いました。 そのため、Xらは、Yらに対して損害賠償を求める裁判を起こしたところ、運転者である夫の過失を妻である被害者の過失として斟酌することができるかが問題になりました。 これについて、...

【交通事故】【判例・裁判例】休車損

  Y鉄道会社に勤務する電車運転手AがY社所有の電車を街路上運転中、X社所有の貨物自動車に追突し、破損させてしまいました。 X社は、上記貨物自動車の修理のために70日以上にわたって同自動車の使用を休止せざるを得なくなりました。 そのため、X社は、同自動車の使用によって得られたはずの純益を損失したとして、Y社に対して損害賠償請求をしたところ、貨物自動車の休車による損害が通常生ずべき損...