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動物が原因で発生した自転車の非接触事故

交通事故の判例
最高裁判所第二小法廷 昭和58年4月1日判決

事案の概要

Xは小学校2年生(7才)で、近所の同級生と各自の自転車に乗って遊んでいました。
Xは、4才のころから子供用自転車を買ってもらって乗っていましたが、小さくなったため、事故の約10日前に買い替えてもらったばかりであり、当日乗っていた自転車は車長約1.4メートル、サドルの高さ約0.75メートル、ハンドルの高さ約0.9メートルで、Xの身体にはやや大きめで、ペダルに充分足が届かなかったものの、それまで転倒等の事故を起こしたことはありませんでした。
Xが遊んでいた場所の近くのYの家では、体長約40センチメートル、体高約20センチメートルのダックスフント系雄犬を飼っていました。Yは、同犬を通常は庭に鎖でつないでいたのを、運動をさせるつもりで首輪から鎖を外したため、犬は一旦Y方前の幅員約3メートルの舗装道路の中央付近まで走り出ました。
ところが、たまたまその近くを自転車に乗ったXが通りかかり、犬との距離が約8.5メートルになったころ、犬は吠えることなく歩いて2メートル程Xの方に近付いたので、犬嫌いのXは道路の端に寄って通り抜けるため、ハンドルを左に切った際操縦を誤り、道路に沿って流れる川に自転車もろとも転落してしまいました。なお、Xが転落したとき、犬はXの転落地点道路上から前方約3ないし4メートルの道路中央よりやや左寄に佇立しており、Xが運転を誤らなければ、犬の左側を通り抜けて走行することは可能でした。
このような状況で、X(の親)は、Yに対し、損害賠償請求の裁判を起こしました。

争点

犬が近付いてきたため自転車の操縦を誤り転倒受傷した7歳の児童に対し犬の飼主が民法718条の責任を負うか

裁判所の判断の要旨

 7歳の児童が、自転車に乗って幅員約3メートルの道路を通行中、飼主の手を離れて道路前方にいる体長約40センチメートル、体高約20センチメートルの愛玩用犬と約8.5メートルの距離に接近したところ、犬が約2メートル程歩いて自転車に近付いたため、日頃から犬嫌いの同児童が一瞬ひるんで操縦を誤って転倒し、道路沿いの川に自転車とともに転落し左眼を失明するに至ったなどの事実関係のもとにおいては、飼主は民法718条の損害賠償責任を負う。

交通事故に関して、動物が原因で発生した自転車の非接触事故についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、交通事故については、仙台の弁護士による交通事故のご相談もご覧ください。