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【不当解雇・雇止め・退職勧奨】【判例・裁判例】第三者の強要による解雇と不当労働行為の成否

 
Y社は、A社との契約により、その市場内で木材の委託販売を行っている木材問屋です。Xは、Y社で働いていたところ、Y社とY社同様にA社の市場で木材の販売を行う木材問屋B社の従業員で組織する合同労働組合の執行委員長でした。
B社の争議に関し、合同労組は市場内にあるB社の建物内の組合事務所を拠点としてXの指揮下でストライキを行い、このストライキ中A社の全問屋の労基法違反を非難するビラを貼付、配布しました。そのため、A社の取引関係者は市場の全問屋がストライキを行っているように誤解するに至りました。
A社は、この結果、A社および市場内の問屋の信用を失墜し、木材が他市場へ流出することをおそれ、Y社に対し、Xの処分を要求し、Y社がXを解雇しなければ、Y社との一切の契約関係を解除する旨通告しました。
Y社は、A社の要求の正当性に疑いもあり、態度を決しかねていましたが、A社から書面による通告を受けるに及び、Xを解雇しなければA社から契約解除を受けることは確実であり、そうなれば営業の継続は不可能であると判断し、Xを解雇しました。
そのため、XがY社に対し、解雇が不当労働行為で無効であるとして雇用契約上の権利を有することの確認を求める裁判を起こしたところ、第三者の強要による解雇と不当労働行為の成否が問題になりました。

これについて、裁判所は、甲の被用者である乙につき、第三者丙が乙の正当な組合活動を嫌忌してこれを解雇することを甲に要求し、甲が丙の意図を認識しながら乙を解雇したときは、その解雇が、甲において、丙の要求を容れて乙を解雇しなければ自己の営業の続行が不可能になるとの判断のもとに、右要求を不当なものとしながら、やむなくしたものであっても、甲に不当労働行為をする意思がなかったとはいえず、その解雇は不当労働行為を構成するものというべきである旨判断しました。

(最高裁判所昭和46年6月15日第三小法廷判決)

不当解雇・雇止め・退職勧奨の問題に関して、第三者の強要による解雇と不当労働行為の成否についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、不当解雇の問題については、仙台の弁護士による不当解雇・リストラのご相談もご覧ください。