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【相続】【判例・裁判例】遺産たる建物の相続開始後の使用関係

 
Aは、Yら2名と共に、A所有の本件土地建物において家族として同居生活をし、家業を営んできました。
Aが死亡し、公正証書遺言によって、A所有不動産はXら5名、Yら2名の共有となりましたが、Yらは遺産となった本件建物に居住し続けました。
その後、本件不動産の分割について協議がなされましたが、協議が調いませんでした。
そのため、Xらは、Yらに対し、本件土地建物の共有物分割ならびに賃料相当額の損害金の支払を求める裁判を起こしたところ、遺産たる建物の相続開始後の使用関係をどう解すべきかが問題になりました。

これについて、裁判所は、共同相続人の1人が相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である建物において被相続人と同居してきたときは、特段の事情のない限り、被相続人と右の相続人との間において、右建物について、相続開始時を始期とし、遺産分割時を終期とする使用貸借契約が成立していたものと推認される旨判断しました。

(最高裁判所平成8年12月17日第三小法廷判決)

相続に関して、遺産たる建物の相続開始後の使用関係についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

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