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【相続】【判例・裁判例】連帯債務の相続

 
Aの子であるBには妻Y1と子Y2~Y4、Cがいました。
Aは、Xの先代から数回にわたり金銭を借り受けていました。昭和26年、その金額が18万円余りに達したことから、借金をまとめるために、Aは18万円余りの借用証書をXの先代に交付しました。その証書では、A家の全員が連帯支払義務を負担する趣旨で、Aが借用人となり、また、B以下全員が連帯借用人となっていました。ただし、それにY2~Y4は関知しておらず、契約の効力は、A、B、Y1にとどまるものでした。その後、昭和27年にも未払利息に関する準消費貸借が成立し、上記と同様の借用証書が授受されたことで、元本は合計で28万円余りになりました。
昭和28年にAが、翌29年にBが相次いで死亡し、Bの地位を妻Y1とY2~Y4が相続しました。
しかし、上記借金の返済が無かったので、債権者である先代を承継したXが、Y1~Y4各自に対して、28万円余りの支払いを求める裁判を起こしたところ、連帯債務者の1人につき共同相続を生じた場合に、各相続人は被相続人の全額支払い義務をそのまま承継するのか、それとも相続分に応じて支払い義務が分割されるのかが問題となりました。

これについて、裁判所は、連帯債務者の一人が死亡し、その相続人が数人ある場合に、相続人らは、被相続人の債務の分割されたものを承継し、各自その承継した範囲において、本来の債務者とともに連帯債務者となると解すべきである旨判断しました。

(最高裁判所昭和34年6月19日第二小法廷判決)

相続に関して、連帯債務の相続についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、相続については、仙台の弁護士による相続のご相談もご覧ください。