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【賃金・残業代・退職金】【判例・裁判例】固定残業制の有効性

 
Xは昭和58年6月にY社に入社しました。
Y社における労働時間は、午前8時30分から午後5時までのうち休憩時間1時間を除く7時間30分で、労働基準法所定の1日8時間以内であっても、1日7時間30分を超える労働時間につき通常の労働時間又は労働日の賃金の2割5分の割増賃金を支払うとの確立した慣行が存在していました。
ところが、Y社は、Xに対し、昭和58年10月から昭和60年4月までの間、午後7時を超えて勤務した場合にのみ残業代(割増賃金)を支払っていました。
そのため、XがY社に対し未払いの割増賃金の支払いを求めて裁判を起こしたところ、Y社が、Xが入社した際、月15時間の時間外労働に対する割増賃金を本来の基本給に加算してXの基本給とする旨合意していたと主張したので、そのような合意の有効性が問題になりました。

これについて、裁判所は、月15時間の時間外労働に対する割増賃金を基本給に含める旨の合意がされたとしても、その基本給のうち割増賃金に当たる部分が明確に区分されて合意がされ、かつ労基法所定の計算方法による額がその額を上回るときはその差額を当該賃金の支払期に支払うことが合意されている場合にのみ、その予定割増賃金分を当該月の割増賃金の一部又は全部とすることができるものと解すべき旨判断しました。

(最高裁判所昭和63年7月14日第一小法廷判決)

賃金・残業代・退職金の問題に関して、固定残業制の有効性についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

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