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【労災・過労死・過労自死】【判例・裁判例】出張先の事故が労災(業務災害)と認められた事例

Xの夫Aは、1泊2日の予定で出張し、業務終了後に宿泊場所で同僚と飲食した後、同建物の2階と3階の間の階段の踊り場で倒れているのを発見されました。その後、Aは自力で起き上がり、就寝しました。しかし、朝になって異常が発見され、救急車で病院に運ばれましたが、結局急性硬膜外血腫で死亡してしまいました。Xは、Aの死亡は業務上の事由によるものだとして労災給付の申請をしましたが不支給処分とされ、審査請求、再審査請求も棄却されました。そのため、Xは、不支給処分の取り消しを求めて裁判を起こしたところ、Aの死亡が業務上の事由によるものなのかが問題になりました。

これについて、裁判所は、業務遂行性(労働者が使用者の支配下にあること)を認めた上、業務起因性(使用者の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められること)についても、Aは本件事故当時、他の3名が寝入るのを待って自らも就寝すべく、暫時宿泊室の外で時間を過ごし、その間2階をぶらつき、トイレに行ったりなどした後、宿泊室に戻ろうとして、いったん本件階段を3階へと昇ったが、2階のトイレのサンダルを履いていることに気がついて、2階へ降りようとした際に、足を踏み外して転倒し、本件事故に至ったものと推測するのがほぼ事実に符号するのではないかと考えられ、本件事故は、Aが業務とまったく関連のない私的行為や恣意的行為ないしは業務遂行から逸脱した行為によって自ら招来した事故であるとして、業務起因性を否定すべき事実関係はないと認定し、Aの死亡は、労災法上の業務上の事由による死亡にあたるというベきである旨判断しました。

(福岡高等裁判所平成5年4月28日判決)

労災・過労死・過労自死に関して、出張先の事故が労災(業務災害)と認められた事例についての福岡高等裁判所の裁判例を紹介させていただきました。

なお、労災・過労死・過労自死については、仙台の法律事務所による労災・過労死・過労自死のご相談もご覧ください。