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【不当解雇・雇止め・退職勧奨】【判例・裁判例】有罪判決から約27年経過した公務員の失職扱いの有効性

 
Xは、郵政事務官として採用され、A郵便局に勤務して郵便集配業務に従事していました。ところが、採用になる約8か月前の学生時代にベトナム反戦行動に参加し、その際犯した公務執行妨害罪により、採用から約7か月後の昭和48年12月7日に懲役4月、執行猶予2年間の有罪判決を受け、同判決は確定しました。
Xは、有罪判決を受けた事実を隠してその後も勤務を継続していたところ、任命権者であるA郵便局長は、有罪判決確定時から約26年11か月後の平成12年11月13日に、Xに対し、同人は国家公務員法76条、38条2号により本件有罪判決確定時に失職した旨の通知をしました。
そのため、Xが、国に対し、国家賠償法1条に基づいて、定年退職までの給与及び退職手当相当額の損害賠償を求める裁判を起こしたところ、失職事由が発生した後も約27年にわたり勤務を継続した場合に、国(旧日本郵政公社、郵便事業株式会社が逐次その地位を承継)においてXが国家公務員法76条、38条2号に基づき失職した旨を主張することが、信義則に反し権利の濫用に当たるかが問題となりました。

これについて、裁判所は、郵政事務官として採用された者が、禁錮以上の刑に処せられたという失職事由が発生した後も約26年11か月にわたり勤務を継続した場合に、国(旧日本郵政公社、郵便事業株式会社が逐次その地位を承継)において上記の者が国家公務員法76条、38条2号に基づき失職した旨を主張することは、上記の者が上記失職事由の発生を隠して事実上勤務を継続し給与の支給を受け続けていたにすぎないという事情の下では、信義則に反し権利の濫用に当たるということはできない旨判断しました。

(最高裁判所平成19年12月13日第1小法廷判決)

不当解雇・雇止め・退職勧奨の問題に関して、有罪判決から約27年経過した公務員の失職扱いの有効性についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、不当解雇の問題については、仙台の法律事務所による不当解雇・リストラのご相談もご覧ください。