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【遺留分】【判例・裁判例】遺留分減殺の目的物についての取得時効の援用と減殺請求による遺留分権利者への目的物についての権利の帰属

 
X1~X9とY1は、いずれもAの子で、Y2はY1とその妻Bの子です。
Aは、11件の不動産を所有していましたが、うち10件を昭和51年11月と昭和52年1月にY1、Y2、Bに贈与し、残りの1件をY1に相続させる旨の遺言をしました。上記生前贈与の当時、Aには他にみるべき財産がなく、かつ将来的に新たに財産が増加する可能性のないことを各贈与の当事者は知っていました。Bは、昭和55年10月に死亡し、上記物件のBの持分はY2が相続しました。
その後、Aは、平成2年1月に死亡しました。X1らは、上記贈与はX1らの遺留分を侵害しているとして、平成2年12月にY1らに対し遺留分減殺の意思表示をし、その後、所有権持分の移転登記手続を求める裁判を起こしたところ、Y1らは、本件各物件を10年の時効により取得したから、遺留分減殺請求の対象とならない旨主張したため、 遺留分減殺の対象としての要件を満たす贈与に基づき目的物を占有した者の取得時効の援用と減殺請求による遺留分権利者への右目的物についての権利の帰属が問題になりました。

これについて、裁判所は、遺留分減殺の対象としての要件を満たす贈与を受けた者が、右贈与に基づいて目的物の占有を取得し、民法162条所定の期間、平穏かつ公然にこれを継続し、取得時効を援用したとしても、右贈与に対する減殺請求による遺留分権利者への右目的物についての権利の帰属は妨げられない旨判断しました。

(最高裁判所平成11年6月24日第一小法廷判決)

遺留分に関して、遺留分減殺の目的物についての取得時効の援用と減殺請求による遺留分権利者への目的物についての権利の帰属についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、遺留分については、仙台の法律事務所による遺留分のご相談もご覧ください。