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【遺留分】【判例・裁判例】死因贈与と生前贈与及び遺贈との遺留分減殺の順序

 
Aが死亡し、相続人としては、長男Y1、長女Y2、二女X1、三女X2、孫Dらがいました。また、Aの相続財産としては、甲建物とその敷地である甲土地(時価約6700万円)、乙建物とその敷地である乙土地の借地権(時価約2400万円)、預貯金約900万円がありました。
Aは、乙土地建物につき、Y2との間で死因贈与契約を締結し、司法書士に依頼してY2のために仮登記をしていました。また、Y2との死因贈与契約締結後に、甲土地建物をY1に、乙土地建物をY2に、預貯金をX1及びX2に等分に、それぞれ相続させる旨の遺言をしていました。
このような状況下で、X1、X2がY1、Y2に対し、遺留分減殺請求(甲土地建物及び乙建物につき所有権移転登記、乙土地につき借地権の準共有持分確認の各請求)の裁判を起こしたところ、Y1への相続させる旨の遺言とY2への死因贈与とを同順位で減殺すべきか、先にY1への相続させる旨の遺言を減殺し、次に死因贈与を減殺すべきかが問題になりました。

これについて、裁判所は、死因贈与も、生前贈与と同じく契約締結によって成立するものであるという点では、贈与としての性質を有していることは否定すべくもないのであるから、死因贈与は、遺贈と同様に採り扱うよりはむしろ贈与として取り扱うのが相当であり、ただ民法1033条及び1035条の趣旨にかんがみ、通常の生前贈与よりも遺贈に近い贈与として、遺贈に次いで、生前贈与より先に滅殺の対象とすべきものと解するのが相当であり、特定の遺産を特定の相続人に相続させる旨の遺言による相続は、右の関係では遺贈と同様に解するのが相当である旨判断しました。

(東京高等裁判所平成12年3月8日判決)

遺留分に関して、死因贈与と生前贈与及び遺贈との遺留分減殺の順序についての東京高等裁判所の裁判例を紹介させていただきました。

なお、遺留分については、仙台の弁護士による遺留分のご相談もご覧ください。