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【相続】【判例・裁判例】相続分の譲渡と農地法3条1項

 
Aは、本件農地を所有していましたが、昭和46年に死亡しました。相続人5名は、各相続持分でこれを相続し、平成3年、本件農地につき相続を原因とする所有権移転登記がなされました。
その後、平成6年に、相続人のうちのAとBが、相続人のうちのXに対して、相続持分の全部を譲渡したため、X、A、Bは、共同して、本件農地について、相続分の贈与を登記原因として、登記官Yに対し、共有者A、B持分全部移転登記申請を行いました。これに対し、Yは、農地法3条1項所定の許可を証する書面の添付がないことを理由に、Xらの登記申請を却下しました。
そのため、XがYによる却下処分の取り消しを求めて裁判を起こしたところ、共同相続人間においてされた相続分の譲渡に伴って生ずる農地の権利移転についての農地法3条1項の許可の要否、共同相続人間の相続分の贈与を原因とする農地の持分移転登記の申請を農地法3条1項の許可を証する書面の添付がないことを理由に却下することの可否が問題になりました。

これについて、裁判所は、共同相続人間においてされた相続分の譲渡に伴って生ずる農地の権利移転については、農地法3条1項の許可を要しない、共同相続人の共有の相続登記がされている農地につき、「相続分の贈与」を原因として共同相続人の1人に対する他の共同相続人の持分の移転登記が申請された場合には、登記官は、農地法3条1項の許可を証する書面の添付がないことを理由に申請を却下することはできない旨判断しました。

(最高裁判所平成13年7月10日第三小法廷判決)

相続に関して、相続分の譲渡と農地法3条1項についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

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