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【相続】【判例・裁判例】死因贈与の取消しが認められなかった事例

 
本件土地は、Aの所有名義に登記されていましたが、Aの弟であるBが占有耕作していました。
Aは、本件土地は登記名義どおり自己の所有に属する旨主張し、Bに対して、本件土地の明渡し及び損害賠償の支払を求める裁判を起こしました。第一審でAは敗訴しましたが、控訴審の中で、Bは本件土地がAの所有であることを承認すること、AはB及びその子孫に対し本件土地を無償で耕作する権利を与え、B及びその子孫をして右権利を失わせるような一切の処分をしないこと、Aが死亡したときは、本件土地をB及びその相続人に対し贈与すること等を内容とする裁判上の和解が成立しました。
ところが、Aは、本件土地について弟であるZとの間で売買契約を締結したとして、その旨の契約書を作成して死亡しました。
その後、Bの相続人であるXらが、Aの相続人であるYらに対して、本件土地について死因贈与を原因とする所有権移転登記手続を求めて裁判を起こしたところ、YらがAによる死因贈与の取消しを主張したため、Aのした死因贈与を取消すことができるかが問題になりました。

これについて、裁判所は、Aは、本件土地について登記名義どおりの所有権を主張して提起した訴訟の第一審で敗訴し、その第二審で成立した裁判上の和解において、第一審で真実の所有者であると認められたBから登記名義どおりの所有権の承認を受ける代わりに、B及びその子孫に対して本件土地を無償で耕作する権利を与えて占有耕作の現状を承認し、しかも、右権利を失わせるような一切の処分をしないことを約定するとともに、Aが死亡したときは本件土地をB及びその相続人に贈与することを約定したものであつて、右のような贈与に至る経過、それが裁判上の和解でされたという特殊な態様及び和解条項の内容等を総合すれば、本件の死因贈与は、贈与者であるAにおいて自由には取り消すことができないものと解するのが相当である旨判断しました。

(最高裁判所昭和58年1月24日第二小法廷判決)

相続に関して、死因贈与の取消しが認められなかった事例についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

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