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【相続】【判例・裁判例】排除原因としての「重大な侮辱」

 
Yは、X1、X2夫婦の間の二女です。X1は、数社の代表取締役の職にあり毎月の定期的な相当額の収入があるほか、不動産、株式等の財産を有していました。
Yは、小学校の低学年のころから問題行動を起こすようになり、中学校及び高等学校に在学中を通じて、家出、怠学、犯罪性のある者等との交友等の虞犯事件を繰り返して起こし、少年院送致を含む数多くの保護処分を受け、満18歳に達した後においても、スナックやキャバレーに勤務したり、暴力団員のAと同棲し、次いで前科のある暴力団の中堅幹部であるBと同棲し、その挙げ句、Bとの婚姻の届出をし、その披露宴をするに当たっては、X1、X2が婚姻に反対であることを知っていながら、披露宴の招待状に招待者としてBの父と連名でX1の名を印刷してX1、X2の知人等にも送付しました。
このような事情のもと、X1、X2がYの行為が廃除原因としての重大な侮辱、著しい非行に当たることを理由に推定相続人からの廃除を申し立てたところ、Yの行為が民法892条の重大な侮辱にあたるかが問題になりました。

これについて、裁判所は、民法第892条にいう虐待又は重大な侮辱は、被相続人に対し精神的苦痛を与え又はその名誉を毀損する行為であって、それにより被相続人と当該相続人との家族的協同生活関係が破壊され、その修復を著しく困難ならしめるものをも含むものと解すべきであると判示し、Yの小・中・高等学校在学中の一連の行動について、X1、X2は親として最善の努力をしたが、その効果はなく、結局、Yは、X1、X2ら家族と価値観を共有するに至らなかった点はさておいても、右家族に対する帰属感を持つどころか、反社会的集団への帰属感を強め、かかる集団である暴力団の一員であった者と婚姻するに至り、しかもそのことをX1、X2の知人にも知れ渡るような方法で公表したものであって、Yのこれら一連の行為により、X1、X2が多大な精神的苦痛を受け、また、その名誉が毀損され、その結果X1、X2とYとの家族的協同生活関係が全く破壊されるに至り、今後もその修復が著しく困難な状況となっているとして、Yを推定相続人から廃除することを認めました。

(東京高等裁判所平成4年12月11日決定)

相続に関して、排除原因としての「重大な侮辱」についての東京高等裁判所の裁判例を紹介させていただきました。

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