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【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定にあたって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否2

 
Xは、タクシーを運転中、Yが運転する自動車に追突されるという交通事故に遭い、頸椎捻挫、腰椎捻挫と診断され、151日間入院しましたが、頸部運動制限、頸部痛等の症状は改善されず、退院後も1年5か月通院し、事故の1年10か月後に後遺障害固定とされました。Xはその後も通院を続け、他の病院に転院しましたが、そこでの検査の結果、Xの頸椎に後縦靭帯の骨化が発見され、事故直後のレントゲン写真からも頸椎に後縦靭帯の骨化が見られることが判明したので、後縦靭帯の骨化は本件事故前から存在したものと診断されました。
このような状況下でXがYらに対して損害賠償請求をしたところ、損害賠償額の算定にあたって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否が問題になりました。

これについて、裁判所は、加害行為と既存疾患がともに原因となった損害の賠償額の算定に当たり、民法722条2項の規定を類推適用して、被害者の疾患を斟酌することができるところ、このことは、加害行為前に疾患に伴う症状が発現していたかどうか、疾患が難病であるかどうか、疾患に罹患するにつき被害者の責めに帰すべき事由があるかどうか、加害行為により被害者が被った衝撃の強弱、損害拡大の素因を有しながら社会生活を営んでいる者の多寡等の事情によって左右されるものではない旨判断しました。

(最高裁判所平成8年10月29日第三小法廷判決)

交通事故に関して、損害賠償額の算定にあたって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、交通事故については、仙台の法律事務所による交通事故のご相談もご覧ください。