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【交通事故】【判例・裁判例】損害賠償額の算定に当たって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否

 
Y運転の自動車が、A運転の自動車に衝突するという交通事故が起きました。Aにはこれといった外傷はありませんでしたが、その後記憶喪失に陥り、自宅療養していましたが、外科病院に入院しました。さらに、精神症状の存在を理由に精神科医院に入院し、症状が改善しないまま死亡してしまいました。
Aは、本件事故の1か月前、車内でエンジンをかけたまま仮眠して一酸化炭素中毒にかかり、入院していましたが、Aの精神症状は、一酸化炭素中毒と本件交通事故による頭部打撲症が併存競合することで発現したものと推認されるものでした。
このような状況の下でAの相続人であるXらがYらに対して損害賠償請求したところ、損害賠償額の算定に当たって加害行為前から存在した被害者の疾患を斟酌することの可否が問題になりました。

これについて、裁判所は、被害者に対する加害行為と被害者のり患していた疾患とがともに原因となって損害が発生した場合において、当該疾患の態様、程度などに照らし、加害者に損害の全部を賠償させるのが公平を失するときは、裁判所は、損害賠償の額を定めるに当たり、民法722条2項の過失相殺の規定を類推適用して、被害者の当該疾患をしんしゃくすることができるものと解するのが相当である旨判断しました。

(最高裁判所平成4年6月25日第一小法廷判決)

交通事故に関して、損害賠償額の算定にあたって被害者のり患していた疾患を斟酌することの可否についての最高裁判所の判例を紹介させていただきました。

なお、交通事故については、仙台の弁護士による交通事故のご相談もご覧ください。